東京都の危機管理(震災対策)上に携帯電話が位置付けられていないことを真木の調査で指摘。NTT東日本やKDDIとはできている東京都との非常連絡手段がNTTドコモとはない問題や「ライフライン会議」に携帯電話会社が招集されていなかった事実を指摘し、即座に解決。さらに携帯電話を活用しての情報収集システムの構築を提案。都は真木提案を受け16年度から職員が居住地の状況を携帯電話のカメラを使って都庁に送るシステムを構築。携帯電話を活用していなかった都のシステムが刷新される。
【質問全文】2003年2月14日 本会議
続きまして、携帯電話と危機管理の問題につきましてお尋ねいたします。
私は、この1月15日に行われました東京都の図上防災訓練を視察いたしました。第一庁舎の防災センターにおいては、東京電力や東京ガスなど民間企業も招集されておりましたが、通信では、国内電話のNTTと国際電話のKDDというかつての流れのままに、NTT東日本とKDDIの二社が招集されておりました。
しかし、今日の社会において、災害時に威力を発揮するのは、有線電話よりは携帯電話であります。にもかかわらず、災害時に協力を要請する国の指定公共機関にも、また東京都が指定する指定地方公共機関にも、携帯電話会社四社のうち、二社は指定されておりません。
本来なら、通信事業者は国が指定すべきだとは考えますが、一部事業者はまだ全国展開していない事実を踏まえるならば、東京都だけでも指定地方公共機関に指定すべきであります。また、指定されているNTTドコモにしても、指定公共機関はすべて網羅されているはずの東京都自慢の無線防災連絡システムから漏れているのであります。
また、都の防災パンフレットにも、家族との連絡には災害伝言ダイヤル一七一を活用してくださいと記されているその災害伝言ダイヤルは、NTTにとって法律上の義務ではなく、独自のサービスとして実施しております。競争政策の進む中で、民間任せのままでは、マイライン契約している人に対してのみ災害伝言ダイヤルが使えますよと、こんなことになりかねません。
災害対策として携帯電話の位置づけを高め、携帯電話各社との連携を強化し、積極的な活用を図ること、さらには、民間会社に任せ切りにしている家族との安否確認システムの構築に向けて、都としての対策の強化を求めるものであります。
【総務委員会質問】 2003年11月 携帯電話を使って情報収集
下に掲載
【質問趣旨】
・ 今日の社会において、災害時に威力を発揮するのは、有線電話よりは携帯電話。
・ しかし、災害時に協力を要請する国の指定公共機関にも、また東京都が指定する指定地方公共機関にも、携帯電話会社四社のうち、二社は指定されてない。
・ 指定されているNTTドコモにしても、東京都の無線防災連絡システムから漏れている。
・ 災害対策として携帯電話の位置づけを高め、携帯電話各社との連携を強化し、積極的な活用を図れ。
・ 民間会社に任せ切りにしている家族との安否確認システムの構築に向けて、都としての対策の強化を。
【答弁趣旨】
・ 今後、携帯電話会社と連携し、災害時の安否確認や災害情報の提供の充実に努める。
【背景】
・ 都の防災センターを見学した際に、都の各局長の席とライフライン関係社の席が用意されていたが、そこにはNTT東日本とKDDIだけであったことから、携帯電話が都の防災対策上、位置付けられていないのではないかとずっと疑問であった。
・ 質問を前提に当局から話しを聞いたところ、例えばNTTドコモは防災センターには呼んでいないが、災害対策が義務づけられている国の「指定公共機関」にはなっているとのこと。しかし、「指定公共機関」はすべて網羅されているはずの東京都防災無線ネットワーク(屋上に東京都のパラボラアンテナが設置され、どんな災害時にも都庁と連絡がとれる約200ヶ所のネットワーク)から漏れていた。
・ 同時に、ドコモは「指定公共機関」に指定されていたが、携帯4社のうち残り2社は東京都の「指定地方公共機関」にもなってなく、2社は災害対策をまったく義務づけられていないことが判明した。
・ また「ライフライン会議」にも携帯電話会社が呼ばれていないことが判明。
・ このように、東京都の防災対策上、携帯電話がまったく位置付けられていないことに対し、しっかりと位置付けて、各社と連携をとることとともに、適正で公正な義務付けを課すことを求めたもの。
【成果】
・ NTTドコモには翌日「来年度に無線アンテナを設置したい」と東京都から連絡。
・ 携帯の残りの2社に対する「指定公共機関」への検討を開始。
・ ライフライン会議他、都の防災関係会議に携帯会社も招集することに(携帯4社のうち、ドコモとKDDIが参加。残り2社は参加を要請しているが参加せず)。
・ 携帯電話を活用した情報収集のシステムも検討が開始され、2004年度予算の中で都職員が居住地の状況を携帯電話のカメラを活用して都に報告するシステムが整備されることに。450万円で画期的なシステムが構築。
【総務委員会質問】 2003年11月 携帯電話を使って情報収集
続きまして、十六年度予算の重点事業につきまして一つお尋ねをさせていただきます。
十六年度の重点事業に、携帯電話を活用した情報収集手段の整備がございます。私は、昨年の二月の本会議の一般質問の中で、東京都の災害対策の中に携帯電話をもっと活用しろということを要求させていただきました。携帯電話会社をしっかりと災害対策の中で位置づけ、そして携帯電話を災害対策の中にしっかりと使っていってもらいたいということをお願いしたところでございます。そうしましたところ、重点予算で八千万円の初動体制に不可欠な情報基盤の整備等があり、そしてお伺いしますと、その中の八百五十万円分が情報収集基盤の整備であって、携帯電話を活用した情報収集については四百四十万円程度ということで、非常に小さいかなという気がするわけですが、一体この四百五十万円の予算でどのような事業を検討されているのかをお教え願います。
〇金子総合防災部長 発災の直後は、各防災機関は初動対応に追われまして、また各所で混乱も予想されることから、都に被災情報が十分に入ってこないということが予想されます。このため、この事業は、あらかじめ指定された職員が所有する携帯の端末によりまして、発災初期の被災情報をメールで送信して、それを災害対策本部が収集、分析し、的確な応急対策の実施につなげていくためのものでございます。現在、新年度の実施に向けて、ワーキンググループで具体的な検討を進めております。
〇真木委員 携帯電話からの情報提供ということでございますが、この十六年度においては、だれからの情報提供ということを考えているんでしょうか。
〇金子総合防災部長 当面、十六年度におきましては、あらかじめ指定しました都の職員が情報を送信するという形でスタートさせる予定でございます。その後、システムの有効性などの検証を行いまして、送信者をボランティアなどにも拡大していくということを検討していきたいと思っております。
〇真木委員 指定された都の職員ということで、都の職員の中でもごく少数の方から実験を始めていくということだと思うんですが、いずれにしましても、先ほど災害対策の情報という問題がありましたけれども、携帯電話の中でもパケット通信はふくそうに強いわけですね。音声だけじゃなくて、文字で送ることができるということで、携帯電話の有効性というものは非常に高いというぐあいに思っております。
さらに、携帯電話は情報収集のみならず、職員を初めとした安否確認にも使うことができます。民間企業などでは、安否確認に携帯電話を活用しているという実例もございます。携帯電話の災害時へのさらなる活用というものを考えるべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。
〇金子総合防災部長 今お話のありました安否確認につきましては、携帯電話を活用した被災情報収集の事業を実施する中で、その有効性について検証してまいります。
〇真木委員 検証という言葉を使っていただきましたけれども、検証という言葉は、これは図上でのものではなくて、実際に使って実地試験を行うと。検討よりも一歩踏み込んだ言葉と理解をいたしますが、そういう理解でよろしいでしょうか。
〇金子総合防災部長 実際に実験といいますか、そういうことを実地にやってみたいというふうに思っております。
〇真木委員 随分と前向きなお答えをいただいたというぐあいに思います。しかしながら、十六年度では、どうも四百四十万円ちょっとということで、本当にできるのかなということが心配でございます。これは、まだこれから、準備を始めたというか、携帯電話も最近出始めたものでございますし、そうした中での進捗というものは、そんな急速に、あれやれ、これやれといってもできるものではないと思いますけれども、ぜひ十六年度、四百四十万のものが、十七年度においては検証を踏まえ、携帯電話を活用した東京都の災害対策へと大きく踏み込んでいくことを切望させていただきます。